研究所概要

所長挨拶

水内亨所長 エネルギー理工学研究所は1996年5月11日に再編・発足した研究所です。地球規模でのエネルギー・環境問題へ対処すべく、様々なエネルギー源あるいはエネルギー利用形態の最適な組み合わせを視野にエネルギーの生成・変換・利用の高度化に関する研究を進め、高い環境調和性を保証する「質」と社会的需要を賄うに十分な「量」の確保を高次元に両立するエネルギーを「先進エネルギー」と位置付け、幅広い視点を持つ学際的なエネルギー研究を通じてその在り方を探求し、新しいエネルギーの学理と先進技術の創出を目指してまいりました。同時に、海外の多くの研究機関との研究交流協定締結などを通じた研究交流のグローバル化を図るとともに、国際的エネルギー研究拠点へ向けた活動、特にアジア地域における活動も積極的に進めてまいりました。おかげさまで2016年度、二十周年を迎えることとなりました。この間の歴代研究所教職員の研究教育活動、研究所運営への尽力に感謝いたしますとともに、何よりも所外の皆様方からの多大なるご理解とご支援を賜りましたことに心より御礼申し上げます。特に最近では2011年度から開始した文部科学省認定共同利用・共同研究拠点「ゼロエミッションエネルギー研究拠点」に関しまして、その認定申請や中間評価・期末評価の際に頂戴した国内外の関係各位のご支援・ご助力、また、拠点活動そのものへのご協力等々、誠にありがとうございます。お陰様で今年度からの第2認定期間も継続して拠点活動を続けることになりました。
 本学では昨年度、京都大学研究連携基盤(Kyoto UniversityResearch Coordination Alliance)が設置されました。附置研究所・センターにおける研究成果等の情報発信、大型設備の共同運用・共同調達、学内資源の適切な一元管理および共通課題への重点配分等を通じて連携強化を図るとともに、異分野融合による新分野創成への取り組みを支援し、大学院・学部も含めた本学のさらなる研究力強化、グローバル化に取り組むものです。KURCA活動の目玉の一つは異分野融合による新分野創成へ向けた4 つの未踏科学研究ユニット(Research Units for Exploring Future Horizons)活動の支援です。当研究所はその中の二つのユニット(グローバル生存基盤展開ユニット、学知創生ユニット)に参画するなど、エネルギー理工学研究教育の視点から新たな学術分野の創成への挑戦を始めています。
 一方、国立大学法人における中期目標・中期計画の仕組みは今年度から第3期中期目標期間となります。本学では昨今の国立大学を取り巻く環境の急速な変化に対応し、将来にわたって世界トップクラスの研究力を基盤とした強い大学であり続けるため、様々な改革計画が始まっていますが、その一つに新しい教育研究組織体制、すなわち学域・学系制度の開始が挙げられます。教員の新たな所属先となる「教員組織」が設置され、教員の人事に係る機能がそこへ移ります。教員は教育研究組織(学部・研究科、附置研究所・センター等、教育員等)に所属したまま同時に教員組織に所属することになります。これにより、本学の教育研究現場や教育研究組織の活性化、教育研究機能のさらなる強化を期待するものです。私たちは「エネルギー理工学系」に属することとなります。
 ご承知の通り、私たちは先進エネルギーの一つの在り方として「ゼロエミッションエネルギー」を掲げ、「ゼロエミッションエネルギー(ZE)研究拠点」としての活動を展開しています。エネルギー理工学に関わる全国の多彩な分野の研究者との密接な協働を通してこのZEの考え方を深化・発展させるとともに、それを実現するプラットホームとしてのコミュニティを形成し、次世代に相応しいエネルギー理工学の構築を目指しています。第3中期目標期間では視野を世界に広げ、ZE研究における国際的なハブとして機能するエネルギー国際共同研究拠点の役割を果たすため、「ゼロエミッションエネルギー研究拠点」の国際連携拠点としての展開を図りたいと考えております。
 今後とも本研究所の活動に対して一層のご支援と変わらぬご理解、ご指導を賜りますようお願い申し上げます。