京都大学 エネルギー理工学研究所
附属エネルギー複合機構研究センター

プロジェクト研究体制

プラズマ・量子エネルギー研究推進部

本研究推進部は、未来エネルギーシステム創出につながる挑戦的なプラズマエネルギー研究を取り上げ、これまでの成果を基盤に、プラズマエネルギー科学と先進エネルギー材料学の融合を目指した研究へと展開しています。特に関連研究グループが培ってきたHeliotron J(ヘリオトロン・ジェイ)DuETMUSTER、重水素プラズマ慣性静電閉じ込め装置(IEC)などを中心とするハードおよびソフト面での特色を生かして、この分野の研究の一層の個性化ならびに高度化を通じてプラズマエネルギー技術の社会貢献を目指します。

先進プラズマエネルギー制御・応用研究領域

複合・複雑系(自律系を含む)プラズマの基礎的挙動の解明とその制御法の開発を目的とし、先進プラズマエネルギー生成の学理を実験的・理論的に探究しています。同時に、プラズマエネルギー利用の高度化とその応用基盤形成を図っています。

プラズマ・水素・材料融合研究領域

水素サイクルにおけるプラズマ反応プロセスの最適化とプラズマ・材料相互作用機構の解明を目的とし、エネルギーシステムの高効率・統合制御の高度化を図る。また周辺プラズマと材料研究の融合で新たな学術領域を目指します。

エネルギー材料・量子システム統合研究領域

エネルギー材料の高機能・高性能化のためのナノ・メゾ組織制御および材料・システム統合工学の学術的基盤の形成を目的とし、先進エネルギーシステムの実現に向けた革新的なエネルギー材料の開発研究を行っています。

ソフトエネルギー研究推進部

自然・生物で実現されている光合成、代謝、炭素循環など、自然エネルギーを高効率、かつロスなく電気や化学物質に変換・利用するエネルギー材料系に学び、サステナブル(持続可能な)エネルギー社会を実現するために、新しいコンセプトに基づく革新的なエネルギー材料・システムの創出を目指しています。そのために、レーザー、ナノ、バイオなどの多岐の分野にわたる実験・理論研究を融合した新しい学際領域研究「ソフトエネルギー創発科学」を推進しています。自由電子レーザーシステム(KU-FEL)高機能NMR(核磁気共鳴)装置群、太陽電池研究設備、ナノ・バイオ材料計測装置群などを中心とする充実した設備により、次世代再生可能エネルギー材料・システムの構築に寄与します。

ナノバイオサイエンス研究領域

生体分子の組織化、分子認識、タンパク質立体構造と機能の関係の解明、太陽光利用型ナノバイオ素子などの高機能性ナノバイオ材料の開発、バイオマス活用法の開発など、生体分子の機能発現機構を分子レベルで理解・操作することによって、生物・生体分子が関与するエネルギーナノサイエンスの基礎から応用にまたがる重要課題に取り組んでいます。

光量子科学研究領域

光エネルギー科学の飛躍的高度化を目的として、これまでにない機能を備えた光源の開発と、それを用いた物質制御や光反応ダイナミクスの研究を通して、光が本来秘めている未知の可能性を開拓します。

表面・界面科学研究領域

バルクとは異なる原子配列や性質を持つ表面や界面を用いて、エネルギー分野に関連する新規高機能性材料を創成するための基礎研究を行う。エネルギー応用が期待される多孔質半導体材料、分子細線材料、次世代有機太陽電池材料などの研究を行います。

国際・産官学連携研究支援研究推進部

エネルギー理工学に関する先進的な国際共同研究を支援する。このために研究所の国際会議・シンポジウム・ワークショップ等を企画・開催・支援する。また、産官学連携の推進のために、外部資金等を獲得する活動等を支援する。さらに若手研究者育成のために、若手研究者・学生の海外派遣・招聘を行う。以上により、研究所の認知度を上げるとともに、国際共同研究の支援と国際的な人材の養成へ寄与し、研究成果の社会還元を目指します。

国際共同・連携研究推進領域

海外の研究機関との連携を深め、地球規模のエネルギー問題に対応できるエネルギー理工学研究ネットワークの拠点機能を強化する活動を展開する。国際学会や国際イベントを主催・支援します。

国内共同・連携研究推進領域

国内の研究機関との連携を深め、国内におけるエネルギー理工学研究ネットワークの拠点機能を強化する活動および人材育成のための研究教育活動を展開します。

産官学共同研究推進領域

外部競争的資金による開発研究事業を支援し、共同利用・共同研究実施のための人的基盤および施設基盤の形成・拡充のための活動を展開します。