【第5回センター談話会】反応閾値と数理的拡散モデルから解く慢性蕁麻疹の病態と治療 (2020年3月27日)

Event

エネルギー理工学研究所附属エネルギー複合機構研究センター
第5回センター談話会の開催

題目:反応閾値と数理的拡散モデルから解く慢性蕁麻疹の病態と治療

講演者:秀 道広先生
   (広島大学大学院医系科学研究科 皮膚科学 教授・医学部長)

日時:2020年3月27日(金) 15:30~17:00

場所:京都大学宇治キャンパス エネルギー理工学研究所セミナー室1
(本館 W-503E)

概要:蕁麻疹は、皮膚の一過性、限局性の赤みと膨らみが出没する疾患で、その病態は、皮膚に分布するマスト細胞が何らかの機序で活性化され、ヒスタミンなどの化学伝達物質が放出されて血管と神経を刺激することで説明される。実際、多くの蕁麻疹はヒスタミンH1受容体拮抗薬(抗ヒスタミン薬)により完全に抑制することができる。しかし、抗ヒスタミン薬では全く制御不能な例もあり、そもそものマスト細胞活性化機序は多くの場合不明である。また、皮膚に分布するマスト細胞が一斉にヒスタミンを遊離するだけであれば、実臨床で見られる円形、環状、花弁状などの皮疹(皮膚症状)の形の出現を説明できない。
演者らは、慢性蕁麻疹における劇的とも言える抗ヒスタミン薬の効果と様々な皮膚症状のパターンに着目し、これらを説明し得る血液凝固系路の関与を明らかにするとともに反応拡散モデルに基づく数理モデルを作成し、わずかなヒスタミン遊離の揺らぎが生じる様々な皮疹パターンをインシリコで再現した。
医学、生物学の分野における分子生物学の発展は大きく発展したが、今後様々な組織レベルでの形態とその変化を数学的に解読することが新たな病態解明をもたらし、医学への貢献を果たすことを期待したい。

問合せ先:エネルギー理工学研究所 岸本泰明
(TEL:0774-38-4430)
共 催:非線形・非平衡プラズマ科学研究ユニット

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