原子エネルギー研究分野

エネルギー生成研究部門 原子エネルギー研究分野
准教授:八木重郎 教授:長﨑百伸(兼)
ゼロエミッションエネルギーシステムとして核融合を中心とする、エネルギー発生から利用までのシステム設計・開発と、社会・環境・持続可能性評価を行っています。

核融合エネルギーシステムの研究、開発、設計と評価

 地球環境と人類の持続可能な発展の問題を世界規模で解決する未来のエネルギー源として、ゼロエミッションエネルギーシステムを研究しています。本研究分野では、先進的な核融合エネルギーシステムを設計、開発する一方、社会、環境との関係で総合的に評価しています。実際の核融合反応からビーム中性子を発生させる新しい方式を開発する一方、そのエネルギーを変換する先進ダイバータやブランケットのシステム・材料開発、燃料として用いるトリチウムの炉内での自給、また環境影響をゼロに近づけるための挙動の研究、エネルギー利用として、バイオマスからの水素や合成燃料の製造法、電力システム、そしてシステム設計や社会への影響評価など、核融合エネルギーの発生から利用、評価までの研究を幅広く行っています。核融合炉工学の研究チームとして国際協力の拠点となる一方、エネルギーと環境、サステイナビリティの問題に取り組んでいます。

核融合ブランケット関連研究

 核融合炉のブランケットは、発生した中性子を有効に利用して、燃料を増殖し、それを効率的に回収しなければなりません。このために、世界で唯一のブランケットの模擬体系での、中性子束の実験的な評価体型の構築を進めています。また、液体金属中に生成する核融合燃料トリチウムを効率的に取り出す「真空シーブトレイ」方式を開発し、本方式の技術的実現性に関する研究を行っているほか、核融合炉のトリチウム貯留量を大幅に軽減するためのトリチウム移送システムの開発、材料の腐食の抑制する液体金属中の不純物除去手法の開発などを行っています。

バイオマス核融合ハイブリッドの概念図

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真空シーブトレイ実験装置(左)と小型中性子源の電圧−中性子発生率の関係(右)

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