井上信幸所長挨拶

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 本研究所は発足以来2年を経過し、その間大勢の新しい研究スタッフを迎えるなどして、陣容が整ってきました。エネルギー関連研究は多くの研究所で幅広く行われていますが、その中でこの研究所は、既存のエネルギー技術にとらわれずエネルギー理工学の新領域で研究を展開し、発展させることを目標としています。研究課題の例としては、先進的エネルギー資源の開発、エネルギーの先進的応用、物質中のエネルギー変換過程の解明、エネルギー利用に伴う新しい物質の創成などをあげることができます。より具体的には核融合炉の炉心プラズマ閉じ込め技術や、中性子照射あるいは高熱負荷など過酷な条件に耐える材料の開発、高品位エネルギーキャリアとしての短波長領域自由電子レーザー開発、物質中での光化学あるいは生物化学過程によるエネルギー変換機構の解明と応用などに取り組んでいます。

 これらの研究は広い分野にわたっていますが、できるだけ互いの境界領域から新しい研究課題を見いだし、研究協力を発展させるべく務めています。そのために、附属エネルギー複合機構研究センターが設けられており、そこでは本研究所に限らず学内、あるいは全国の大学の研究者を迎え入れた研究も行っています。国際協力や研究所が主催する国際シンポジウムも盛んに開かれています。研究・教育環境も整いつつあり、大勢の大学院学生を受け入れています。

 本冊子では研究その概要を紹介いたします。所員一同外部の皆様との共同研究や研究協力等を心より歓迎いたします。それとともに、創成期を経ていよいよ本番を迎えます研究所の発展のために、よろしくご支援賜りますようお願い申しあげます。

1998年6月
井上信幸

1998年4月~2000年3月

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